映像制作の未来を体験。キヤノンの最新技術「Multi-Camera Orchestration (MCO)」の技術検証を弊社スタジオで開始しました。
- AMP PR team
- 8月21日
- 読了時間: 5分

皆様、こんにちは。AMP合同会社のヤイザです。
さて、本日は皆様に大変エキサイティングなご報告がございます。 この度、キヤノン株式会社様(以下、キヤノン)のご協力のもと、現在開発中の最新映像技術**「Multi-Camera Orchestration (MCO)マルチカメラ・オーケストレーション」**のベータ版テスト機を弊社スタジオに迎え、技術検証を開始いたしました。
このような貴重な機会をいただけましたこと、この場を借りてキヤノン様に心より感謝申し上げます。
■映像制作の常識を変える「MCO」とは?
キヤノンが提供する「MCO(マルチカメラオーケストレーション)」は、複数のリモートカメラを連携・自動制御し、まるでプロのカメラクルーが撮影しているかのような、自然で質の高い映像制作を少人数で実現する画期的なシステムです。
メインカメラの映像を補佐するサブカメラという単純な関係ではなく、システム全体が「オーケストラ」のように連携し、被写体を最適な構図で捉え続けます。
【システムの主な特長】
AIによる高精度な被写体追従と自然なカメラワーク
会場に設置された俯瞰(ふかん)の解析用カメラが登壇者の位置や動きを常に把握。その情報をAIが解析し、各撮影用カメラ(PTZカメラ)に最適な動きを指示します。これにより、従来の自動追従システムにありがちだった「被写体を見失う」「機械的で不自然な動き」といった課題を解決。プロのカメラマンが撮影したかのような、滑らかで意図のあるカメラワークを自動で実現します。
複数カメラの連携による、シームレスな映像制作
MCOの最大の特徴は、複数のカメラが互いの役割を理解して「連携」することです。例えば、1台が登壇者のバストアップを撮っている間、もう1台は会場全体を映すワイドショットを準備するなど、状況に応じて各カメラが最適な役割を分担します。これにより、視聴者を飽きさせない、多彩な映像を途切れることなく届けられます。
ワンタッチで役割変更、直感的な簡単操作
「メイン」「サブ」「ワイド」はもちろん、「対角撮影」「正面からの撮影」といった各カメラの役割は、ボタンひとつで簡単に入れ替えることが可能です。これにより、収録やライブ配信中でも、演出の意図に合わせて柔軟かつシームレスにカメラワークを変更できます。専門的な知識を持つカメラマンを多数配置することなく、一人のオペレーターでプロ品質のマルチカメラ運用が可能になります。
【まとめ】 キヤノンのMCOは、単なるカメラの自動化システムではありません。AIの力で「プロの撮影技術」をシステムに組み込み、複数台のカメラを”知的”に連携させることで、映像制作の現場が抱える「人手不足」や「クオリティのばらつき」といった課題を解決するソリューションです。セミナーの収録から大規模なライブ配信まで、幅広いシーンでの活躍が期待されます。
そんなシステムが弊社スタジオには以下のような形で設営されております。
■弊社スタジオ内システム図

「MCO」は、キヤノンが開発を進める革新的な映像制作ソリューションです。 その核心は、1人のカメラマンが操作するメインカメラの動きに、AIが複数のPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラを自動で連携・追従させるという点にあります。
例えば、メインカメラマンが特定の人物にフォーカスすると、サブのPTZカメラがAIの人物認識機能を使って別の人物を捉えたり、あるいは全体を俯瞰するアングルを自動で撮影したりと、まるで熟練のカメラチームがいるかのような連携を実現します。
この技術は、以下のような映像制作の現場が抱える課題を解決し、新たな可能性を切り拓くものとして大きな期待が寄せられています。
撮影の省人化・効率化:ワンマンオペレーションでも、マルチカメラによる多彩な映像表現が可能に。
コストの最適化:**限られた予算や人員でも、高品質な映像コンテンツ制作を実現。
新しい映像表現の創出:人間では難しい複雑なカメラワークや、完璧に同期した映像で、視聴者を魅了する新しい表現を追求。
■弊社スタジオでの技術検証について
今回の技術検証では、キヤノンの業務用ビデオカメラ「CR-N100」を俯瞰及びメインカメラとして使用し、複数のPTZカメラとの連携を中心にテストを行っています。
実際にシステムに触れた弊社スタッフからは、「直感的な操作で、本当に複数のカメラが滑らかに連携していく」「AIの精度が素晴らしく、撮影の可能性が無限に広がるのを感じる」といった驚きと感嘆の声が上がっており、製品化するのが楽しみという声も上がっております。
私たちはこの技術検証を通じて、実際の制作現場の視点から様々な条件下でのテストを行い、実用的なフィードバックを提供することで、本技術のさらなる発展に貢献していきたいと考えております。
MCOや設備等にご興味、ご感心がある方はお気軽に弊社スタジオ事業部までお気軽にお問い合わせください。
■未来のクリエイティブに向けて
私たちAMP合同会社は、常に最新のテクノロジーにアンテナを張り、それを活用してお客様の期待を超えるクリエイティブを提供することを目指しています。
今回のMCOの技術検証で得られる知見やノウハウは、間違いなく私たちの制作ワークフローを革新し、よりダイナミックで質の高い映像表現を実現する力になると確信しています。
弊社では最終的なアウトプットを踏まえたスタジオ設計を行っておりますが、今回のMCOを活用することにより、今までは諦めていた制作スタイルが少人数で実現可能になることがわかりました。
今後も、このブログを通じて技術検証の進捗や新たな発見を皆様にご報告していく予定です。 映像制作の未来が、今まさに私たちのスタジオで形作られています。どうぞご期待ください。
記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
本記事で紹介している「MCO」は開発中の技術であり、製品版の仕様とは異なる場合があります。
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